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千葉県の某高校野球部監督から聞いた①「甲子園に執着しない指導法」

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こんにちは、完伍(@kangohayashi)です!


先日、千葉県の某高校野球部を訪問し、取材&練習見学してきました。

今秋の大会で大活躍するほど実力のある野球部なんですけど、従来の"THE高校野球"的な考え方を一切もたず、指導者としては「甲子園出場」を目標に掲げていないようです。

そこには、監督さんならではの哲学がありました。

勝ちにこだわらず指導する

完伍:先ほど、指導者の方は勝ちたいというより「勝たせてあげたい」と考えるのが自然とおっしゃっていたじゃないですか?
なんですけど、強豪校では勝利至上主義で甲子園を目指す指導者の方が多くって。
それってきっと、外部契約で結果を残さないといけない立場だからだと思うんですが、それについてはどのようにお考えですか?


監督:親が子どもに活躍してほしいと思うように、その指導者の方々にとって「甲子園は見ていない世界」だからじゃないですか?わかんないけど。


完伍:見ていない世界だから?


監督:だから押しつけちゃうと思うんですよ。
自分の野球人生は終わっているはずなのに延長させて、「自分が出たい」っていう感じになっているんじゃないかと。
僕はそう思います。


完伍:うーん。なるほど。


監督:僕は「甲子園は良いところだったな」とは思うけど、甲子園がすべてじゃなくて、野球をやっていて良かったことはそれ以外にもいっぱいあった。


完伍:監督さん自身、高校時代に甲子園に出場されていますよね。


監督:そうそう。でも、それで酒のつまみにはなんないから。
「あの時勝ったよな」とかそういう話にならないじゃないですか。


完伍:別にならないですね。


監督:「あの時辛かったよな」とか「こういう時こうしてたよな」とか、そういう話で10年20年ずっと酒を飲んでいるので、あんまり甲子園に対してこだわりがない。なんでそこまで勝ちたいって思うんだろう?
まあ、勝たせてあげたいとは思うけど、そこまで固執するほど魅力あんのかな?って。


完伍:勝つことだけを目的に根性論や精神論を説くのはおかしいですよね。


監督:うん、だだ自分の指導法を否定するのってなかなかできないから、そこは正しいと思っちゃうんだろうけど。
子どもも親も変わってきてるんでね。社会は変わってきているし。

じゃあ自分が現役の時代は、その指導法で良かったのかというとそうではなくて、ずっと辞めたいと思っていたから、高校時代は。笑


完伍:わかります。笑


監督:根性論や押し付け指導は意味がないなと思っていました。
高校時代の恩師を尊敬していますけどね。けど、それと一緒だと間違うし。
だから僕は、勝つという結果に対して注目するよりも、もう少しみなさん野球界全体のことも考えてやってほしいなと思います。


上下関係ではなく兄弟関係を築く

完伍:「勝つことよりも、一生懸命取り組んで野球から学びを得ることが大切」など、監督さんがお考えのこと(方針)は、子どもたちに100%伝わっていると自信をもって言えますか?


監督:いや、言えないから、ウチはマニュアルみたいなものを作って配っている。
それは何かと言うと、今僕は上下関係をあまり作りたくないんですよ。
お兄さんは弟に優しく教えてあげる、若い子がミスしたら「いいよ大丈夫ですよ」っていうくらいのノリがないと、俺らが教えてきた意味ないよねっていうところがあって。

例えばボールの磨き方とか、グラウンド整備の仕方とか掃除の仕方とか色々あるじゃないですか、野球って。
そう言う細々したことって、昔は上から下に厳しく指導されていたと思うんですよ。


完伍:一球でも綺麗にボールを磨けていなかったらずっと走らされるとか。


監督:そういうのも面倒くさいし、そういうことをする必要はないと思っているから、マニュアルで挨拶の仕方とかもはじめ研修みたいな形で、社会人研修みたいな感じで伝えます。


完伍:親御さんにもご出席いただくんですか?


監督:子どもたちだけ。新入生が練習する前にそう言った話をして統一している。
そうしておくと「なんでできてないの?」っていうだけだから。ダメじゃんって。
じゃあやり直そうかってなる。単純にそういうこと。

だって、はじめて入った環境に対して、プロの世界でさえ研修で学ぶ時間があるわけで。
それが高校野球では、上下関係の中で指導されるっていうのがあんまり良くないなと思っていて。


完伍:監督さん自身は、上下関係の厳しい世界で生き抜かれてきましたよね。
今いる指導者の方々も、きっと自分がそうだったから下の世代にも同じように振る舞うことを求めている方々がほとんどだと思うんですけど、監督さんが「それじゃダメだよね」と気づいたきっかけは何だったんですか?


監督:やっぱり社会人の時の経験が大きい。
社会人とかプロの世界は、わりかし謙虚な指導者の方が多いというか、包み込んでくれる方が多いんですけど、小中学校の指導者の方は虚勢を張る偉そうな人が多いんですよね。なんか。
高校野球までしかやっていない子どもは、それが正しいと思って終わっちゃうじゃないですか。
で、高校野球までしかやらない子が圧倒的に多いでしょ?


完伍:多いですね。


監督:それが正しいと思って、それを下の世代に押し付けていっちゃうんで、俺絶対それやだなと思って。
だからそうやって、僕らが新しい教育の形・指導スタイルを提唱していくしかないと思っています。


さいごに

トップダウン指導や厳しい上下関係を排除すると、組織の統制を取ることが難しくなると考えられています。

だから「勝つ集団をつくる」ことを主目的に置いた場合、遠回りになるでしょう。

監督さんの指導法は、子どもたちのことを一番に考えているからこそ実践できることですよね。


話を聞けば聞くほど、監督さんの子どもたちに対する思いに触れられ、感動します。

すこく優しいんですよね。


また、子どもたちに指導者の考えを100%理解してもらうために、マニュアルを作って配るという手法を取ったことに素晴らしさを感じました。

ご自身が、現役として高いレベルの世界まで行き着いたからこそ得られた視点でのエッセンスが今の指導に生かされていて、とても勉強になりますよね。


次回の記事では、「選手のモチベーション管理」について伺った内容を掲載したいと思います。

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